七色
七色
其れを一言で呼べば まさに不仕合わせでしょう
灰色の風の音に 指を絡めてみたり
貴方の零す言葉や 呼吸のような嘘を
思い起こす宵明かり 独りまどろむばかり
はらはらと舞い遊ぶ 黒髪をなぞる夜
軽薄な細い指 何もかもが消えそうで
揺れ落ちる枯れ果てる 水色の花の蜜
摘みあげたそのときに はなればなれ
一片の言葉 一片の心
一片の嘘だけを 只管に正したの
一色の言葉 一色の心
酷く爛れた嘘を ヒトよりも愛したの
きらきらと零れ差す 眠い岸へ誘う
朝を待つこともなく 何もかもを捨てに行く
甘い罠赤いバツ 揺り篭と赤い靴
目が覚めたそのときに はなればなれ
何色の言葉 何色の心
何色の花束を 抱きしめて夢を見る
七色の言葉 七色の心
嘘だらけ 嘘だけど 嘘つきに嘘ついて
一色の言葉 一色の心
一人だけ 一人だけ 只管に愛したの
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